少年の声の響きと輝き
グロリア少年合唱団 メサイア演奏会(2004.12.23 カトリック雪の下教会)
レビュー(2)
グロリア少年合唱団は、鎌倉のカトリック雪の下教会を本拠とする、日本で唯一の少年だけの混声合唱団であり、1959年の創立以来、聖堂演奏会、定期演奏会等、積極的な演奏活動を展開している。カトリシズムを母体に本格的な宗教曲に取り組み、アッシジの聖フランチェスコ教会上部大聖堂やパリのノートルダム寺院等、海外の聖堂演奏会でも成功をおさめている。
「少年だけの」というところに魅力を感じ、聖堂に響くボーイソプラノに期待しつつ、演奏会に臨んだ。 期待通り、ボーイソプラノは素晴らしく、比較的大規模なカトリック教会の聖堂でキリスト像を背景に響きわたるハーモニーは繊細、というより荘厳でさえあった。私は昔からボーイソプラノが好きで、少女時代にウィーン少年合唱団に夢中になったこともある。大人数の少年合唱団の演奏を生で聴くのはこれが初めてだが、ボーイソプラノの魅力を再確認することができた。しかも強烈に。
翌日、ふらりと立ち寄ったサレジオ教会で少女だけの合唱を聴く機会があり、変声前の少年の声と少女の声とは、音域は同じであっても、本質的に「違う」ものであると感じた。話し声もそうであるが、少年の声の方が少女の声よりもスピントである。凛と張った響きがある。その輝きが刹那的な輝きであると、私たちは常識的に知っている。その響きと輝きを「少年少女合唱団」で埋もらせてしまうのはもったいない。やはりボーイソプラノ、ボーイアルトを聴くなら「少年合唱団」である。
グロリア少年合唱団は、変声後の高校三年生までの少年がテナー、バスのパートを受け持ち、音楽的に重要な役割を担っている。 変声したら退団という少年合唱団とは異なり、少年だけの混声合唱を成立させ、あらゆる合唱曲を演奏することが可能である。ここにおいて、ボーイソプラノ、ボーイアルトの響きと輝きはいっそう際立ち、純度の高いハーモニーを満喫することができる。
(つづく)
*健康上の理由で中断しますが、もう少し続きます。







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