予定された至福の瞬間
~約8小節の休符の後に~
ヘンデル作曲『メサイア』より「ハレルヤ!」を聴きながら
至福の瞬間。それは突然に訪れる。とは限らない。
突然に訪れた方が嬉しい。というわけでもない。
予定された至福の瞬間。というものもある。
それが格別に喜ばしいこともある。
例えば、ヘンデル作曲「メサイア」のハレルヤコーラス。
長大なオラトリオの第二部の終曲。「ハレルヤ!」の順番が近づいてくると、心踊る気分になり、まだかまだかと待ち受けている自分に気づく。待っていれば必ず順番通りに「ハレルヤ!」の至福の時間は訪れる。
至福の瞬間は、「ハレルヤ!」一曲の中にも予定されている。第49小節。初めてこの曲を聴く人も、その瞬間を予感することができる。
and He shall reign forever and ever.
第41小節目から、このフレーズがバス、テナー、アルト、ソプラノの順に、上昇する音形で歌い継がれる。低音が先であるから、ソプラノパートの沈黙は長い。長く感じられる。まず、バス、テナー、アルトが厚みを加えながら"and He shall reign...."と入っていく。来たるべき高音のクライマックスを予感させる曲作りになっている。そして、この間、約8小節の沈黙の後、ソプラノの"and He shall reign...."が入る。ここの2点A音の響きがたまらない。待たされた期待を裏切らない爽快な響き。
この至福の瞬間は、楽譜に明記されているので、「ハレルヤ!」第49小節目に必ず訪れる。
至福の瞬間が必ず訪れると予定されている。待って入れば必ず訪れる。それもこの上もない至福の瞬間が。音楽って素晴らしい!
*ブログ向き小文/エッセイ







Comments
お具合いかがですか?
バザーは毎年ありますので、来年はよろしくお願いします♪
Posted by: G | 2005.05.15 at 00:04
*実は、グロリア少年合唱団バザー(2005.5.3)で、ミニ・コンサートを聴きながらふと頭に浮かんだこと。松葉杖だからと言ってお手伝いもしないで聴いてばかりいてすみません。
Posted by: 阿璃子 | 2005.05.14 at 21:18